5時に帰るドイツ人、5時から頑張る日本人/熊谷徹

 

  もうタイトルだけでバカウケだったりするんですけど…

 著者は元々NHKでバリバリ日本のサラリーマンをされていて、その後長くドイツで働かれた方で、ドイツと日本の労働法制を始めとした労働環境の違いを紹介されているのですが、正直読んでて、あまりの日本の労働華僑のヒドさにムカムカしてきます。

 というのも日本では週40時間というカタチだけの制限はあるものに36協定を結べば、実際にはいくらでも働かせることができる日本に対し、ドイツではどんな事情があろうと日10時間以上働かせてはいけないと法律で決められており、違反したら上司が個人で180万円もの罰金を払わなくてはならないなど、信じられないほど手厚い労働者保護の法制が整備されています。

 最近ようやく残業制限が法制化される動きになっていますが、それでも過労死ラインと言われる月100時間もの残業を場合によっては許容する案となっており、まだまだ手厚い保護にはほど遠い状況です。

 結局日本の労働生産性が低いのはいくらでも時間をかけられるからみんな工夫をしようとしないことが大きな原因であって、政府が労働者保護のためにとてつもない労働時間規制をしたら、それが一番の生産性向上策になるんじゃないかと、ワタクシは思うのですが…