NO HARD WORK!/ジェイソン・フリード&デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン

 

NO HARD WORK!: 無駄ゼロで結果を出すぼくらの働き方

NO HARD WORK!: 無駄ゼロで結果を出すぼくらの働き方

 

 

 ついつい企業は顧客や売上、利益を上げようとして、ガンバってしまうワケですが、そういうガンバりが逆に非効率の元となって、往々にして、却って想定していたのと真逆の方向へ行ってしまうことがあるということです。

 この本の著者のお二方は、ベースキャンプというソフトウェア開発をする会社を共同経営されているのですが、その経営理念として「穏やかな会社(カーム・カンパニー)を掲げられて、社員のシアワセを最大化するということを判断の基準にすることで、却って経営効率が向上して、利益率が向上したということです。

 ちょっとした事業の拡大や売上の向上に向けた努力というのは、それに必要となる追加の努力に比べて、報酬として帰ってくるものは少なくなる傾向が強いようで、ある意味自然な取組と言うのが、やっぱり実は一番効率がいいんだということで、自然な姿を追い求めるために、ムダをそぎ落としていく様子を紹介されます。

 「働き方改革」というと、成果が落ちるのではないかという危惧がありますが、そういう人たちには、こういう“自然”を求めることでの効率向上というモノを見てもらいたいところです。