走って、悩んで、見つけたこと/大迫傑

 

走って、悩んで、見つけたこと。

走って、悩んで、見つけたこと。

 

 

 マラソン日本記録保持者の大迫選手のエッセイ風の著書です。

 タイトルが示唆するように大迫選手はかなり色々と考えるタイプのようで、練習法だったり、レースの進め方であったり、どういう方向に進むべきかと言う大きな方向性のことであったりと、様々なことについてかなり突き詰めて考えておられることがこの本を読んでいると伺えます。

 我々のような単なる楽しみのレベルの市民ランナーであっても、練習やレースに向けて考えることは山ほどあるのですが、大迫選手が考えるタチのせいなのか、レベルが上がると考えるべきことが雪だるま式に増えていくせいなのか分かりませんが、ホントに深遠な思索にオドロキます。

 それがイチバン顕著に表れているなぁと思ったのが巻末の読者からのQ&Aのコーナーで、半分くらいの質問に前提や状況が解らないんで答えられないという「解答」で、質問者が軽い気持ちで発した質問に、全然意味ないやん!?と思う反面、ある意味マジメに取り組んだ結果なんだろうなぁ、とも思えます。