出口さんがどこかの本で推薦図書として挙げられていたので手に取ってみました。
現在では『日本書紀』に書かれていることすべてが史実であることを信じる人は皆無だと思いますが、どこまでがホントでどこからが“作りごと”なのかということの線引きはビミョーなところもあるようです。
また、本居宣長の『古事記伝』以降、『古事記』がミョーにありがたがられるようになり、正史とされる『日本書紀』と「記紀」として並び称されるようになっていたようなのですが、戦前は『日本書紀』が“正史”であることから、書かれていることが“作りこと”なんて言ったら、どんな目に合うかわからないという側面もあり、なかなか『日本書紀』の研究は進まなかったようです。
この本は、音韻学や万葉仮名の用法、叙述のスタイルなどから、オリジナルの記述であるのか、後から付け加えられたものなのか、また創作なのか否かということを考察されているようなのですが、まあ、これが難解極まりなく、全くと言っていいほど、何を言われようとしたのか理解できませんでした。
ここまで完全に太刀打ちできなかった本は初めてかも知れません…