『声に出して読みたい日本語』のヒット以降、まあありとあらゆる分野で著書を出版されてこられたように思える齋藤センセイですが、この本の略歴を見てみると、ご専門は教育学、コミュニケーション論ということで、割とこの本は専門分野に近いところのモノのようです。
齋藤センセイは、大学で教鞭をとり続けられていることもあって、学生たちの気質の変化なんかも、敏感に感じられているということもあって、なかなか昭和の頃の様な”上から目線”のコミュニケーションが成り立つ状況が少なくなってきていることを指摘しておられます。
そんな中で、如何に自身の想いを実現させるかということで、ソフトなコトバを使いながら、自分の主張を相手に受け入れてもらえるかということを紹介されています。
人間誰しも、自分の言うことを否定されるのは、あんまり気分のいいもんじゃないでしょうけど、ついつい相手のいうことに対して、「いや」とか「でも」とかっていうのをアタマにつけてしゃべり始めてしまいますが、意外とこれが引っ掛かってしまうらしく、如何に同調しているように見せかけながら、真逆のことを言うかというテクが、相手が明確に意識する前に、丸め込んでしまう秘訣みたいです。
その他にも、如何に相手をいい気分にさせるかで、自分の言うことが通るかという側面が多々あるようで、そういう意味でも相手をよく見て、相手を尊重することが、自分の思い通りにできるようにするコツらしいのが、ちょっと逆説的に思えて興味深かったです。
ちょっと腹黒い気もしますが、なかなか使えるかもしれません!?(笑)