iPS細胞の山中先生が大学時代の同級生で、共に解剖実習などもされていたという小児脳科学を専門とされている方と子育てについて対談をした模様をまとめられた本です。
この本では「子育て」の目標として「しぶとく生きる」ことができるような子どもを育てることを掲げられていて、そうなるための様々な方法論を紹介されています。
やはり「しぶとく生きる」ためには、自律的な姿勢を身に付けることが必要なようですが、そのためにはあまり子どもにあれこれと構い過ぎるのはよくないようで、どちらかというと放任主義的な方がしっかりとした姿勢が身につくようです。
でもだからと言って、ちゃんと子どもを認めて見守ってあげて、子ども自身が親の愛情を感じることが重要なようで、そうすることで子どもが生きていく上で様々な人間関係をつくる基本となるようで、例えば困った時に頼れるような人間関係を結べるようにすることで先日紹介したレジリエンスについての本と同様のことをこの本でも触れられていて、何か困ったことがあっても立ち直れるような性質をも身に付けることなり、ひいては「しぶとく生きる」ことにつながるようです。
一番やってはいけないのは、親が子どもの行く末について世間体というか対面を気にすることで、子どもの意図を蔑ろにして、いい学校やいい会社に進むよう望むことは、決して子どものためにはならないということで、多少の意見を述べることはアリなのかも知れませんが、自分の意見を子どもに押しつけることは長い目で見てお互いのためにならないということはキモに銘じておくべきなのかも知れません。
シンプルでわかりやすく読みやすい内容ですが、かなり示唆するところに富んだ本ですので、子育てに迷いのある方は一読されては如何でしょうか!?