腰痛は歩いて治す/谷川浩隆

 

 

 ワタクシも長らく腰痛に悩んでますが、ワタクシの場合は走り過ぎの腰痛なんで、多分参考にはならないだろうなぁ、とは思いつつ手に取ってみましたが、やっぱりワタクシの腰痛には当てはまらないモノでした…(笑)

 

 ただ、著者の谷川さんが整形外科だということで、腰痛や肩こりが対象となっていますが、かなりこの方法論というのが多くの疾病に応用できるのではないかという方策が紹介されていて興味深いところです。

 

 谷川さんは整形外科の治療にメンタル面に注目した治療に取り組まれており、最近ではそういうアプローチというのが整形外科学会で注目されているようで、診療整形外科という分科会も立ち上がっているようです。

 

 多くの腰痛持ちの方は、腰が痛くなるとどうしても動くのが億劫になりますし、腰痛という疾患は割とコレだ!という原因が特定しにくいらしく、診断によってはあまり動かないように患者さんに指示することが少なからずある問うことですが、これが実は症状を悪化させてしまっているケースが少なくないということです。

 

 ということで、谷川さんは可能な範囲で歩くなり何なりのアクティビティを取り入れて、血行を促して痛みを軽減しよう、かつ積極性を取り戻すことで痛みを前向きにとらえるメンタリティが持てるようにしようという取り組みをされて、一定の成果を収められているということです。

 

 これって他の病気にも言えるということで、何らかの診断を受けても「決めつけない」「焦らない」「あきらめない」をモットーに「現状を受け入れる」ことが疾患を持ちながらQoLを向上させることにつながるんじゃないか、ということです。

 

 一定の年齢になると何らかの疾患を抱えるのは避けがたいことですが、病気で憂鬱になるよりも、こういう風にちょっと前向きに病気と共存していきたいモノです…