生きる力ってなんですか?/おおたとしまさ編

 

生きる力ってなんですか?

生きる力ってなんですか?

 

 

 以前紹介した『子どもはなぜ勉強しなくちゃいけないの?』『続子どもはなぜ勉強しなくちゃいけないの?』のシリーズ本だということで手に取ってみました。

 

 今回の執筆陣も『子どもはなぜ勉強しなくちゃいけないの?』でも執筆されていた思想家の内田樹さん、『五体不満足』の乙武さん、そして個人的には一番楽しみだったのが西原理恵子さんと、非常に豪華です。

 

 『子どもはなぜ勉強しなくちゃいけないの?』では、多くの執筆者が「生き抜くために」勉強をすることを勧められていたのですが、この本でももう一段根源的な部分に踏み込んだ「生きる力」を問われています。

 

 今回も、子供向けと大人向けの2パートでそれぞれの執筆者が書かれているのですが、内田樹さんは子供向けのパートでやたら難しいことを書かれているなぁ…と思っていたら大人向けのパートの執筆が無かったのはご愛敬ですが…

 

 それぞれの執筆者が、ご自身の著書でおっしゃられていることも多く、最近紹介した乙武さんの『自分を愛する力』でおっしゃられていた、自分で判断するようにすることの重要性をここでも語られていますし、西原さんは再三ご自身の著書でおっしゃられている、女性が自分で稼げるようにしておくことで、ダンナさんから理不尽な仕打ちを受けた時にいつでも逃げれるようにしておくということをここでも語られています。

 

 あとは椎名誠さんが、最近の日本では”死”に触れることが極端に少なくなっていることに触れられていて、”死”を意識することが、より”生”を理解することにつながるということも印象的でしたし、C・W・ニコルさんが自然の中で生きて行けるようにすることで生命力を強化できるということもナットクです。

 

 『勉強編』と異なり、かなり多様な論点がありますが、それだけにどこか参考にできるモノが見つかり易い気がしますし、特に親御さんがこの本を読んで、やたら子供にかまいすぎないことの重要性を意識する方が重要だったりするのかも知れません!?(笑)