戦術に関してはこの本が最高峰/西部謙司×浅野賀一

戦術に関してはこの本が最高峰―これぞサッカーの「戦術学」 全世界30クラブ解体新書

戦術に関してはこの本が最高峰―これぞサッカーの「戦術学」 全世界30クラブ解体新書

 まあ、そんなタイトルですがあんまり…
 世界中の30のクラブを取り上げて、ここ10年位の全盛期の戦術
がどんなものだったのか、を論評しています。(あ、ちなみに、
『ここ10年』の起点はこの本が書かれた2006年です)

 タイトルからすると、戦術に関する歴史的な流れが書かれている
ような気がしますが、そちらに関しては、「サッカー戦術クロニクル
に詳しいようです。

 まあ、なんでこのチームがこの戦術を取るようになったのか?
みたいなエピソード的なトピックが散りばめられていて、興味深い
部分はあるのですが、戦術的にあまり見るべきもののない、南米
のチームなんかも取り上げられていて、結構無理ヤリ感があります。

 興味深かったのが、最後に、幻のクラブ選手権に向けたジュビロ
磐田の戦術です。
 そんな斬新なことがあったのね、とちょっと驚きました。

 でも、この本が色あせてしまった最大の理由は、現在のバルセロナ
の戦術の輝きのせいなのかも知れません。