- 作者: 西部謙司
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2011/12/03
- メディア: 文庫
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サッカーの戦術論に明るい著者による、欧州チャンピオンズリーグの
クロニクル的な本です。
著者によると、現在進行形の最強チームであるバルセロナの歴史的評価
はとりあえずもう少し状況を見てからということで、脇に置いておいて、
これまでの欧州サッカーにおける革命的なチームとして、3つのチームを
挙げています。
まず1つ目は、チャンピオンズリーグの全身である、チャンピオンズカ
ップの第1〜5回大会を連覇したレアル・マドリッド、2つ目は、クライフ
を擁して、70年代に君臨したアヤックス、そしてもうひとつがプレッシン
グにより革命的な守備戦術を編み出した90年代のミランです。
著者は、現時点ですでに、グアルディオラのバルセロナがこれらのチーム
と比肩しうるチームであるとして、その戦術の要諦を詳しく述べられています。
その他は、チャンピオンズ・カップ〜リーグの歴史の紹介なんで、あん
まり新たな発見はありませんが、ノッティンガム・フォレストやレッドスター・
ベオグラードみたいなマイナーなチームの快挙についても、比較的詳しく
述べているので、そこは参考になりました。
まあ、何にせよ、著者のバルセロナへの傾倒振りが改めて確認できる本
でした。