- 作者: 藤原和博
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2000/09
- メディア: 新書
- 購入: 1人 クリック: 6回
- この商品を含むブログ (29件) を見る
この本は、藤原さんがリクルート在職中に書かれた本です。
あとがきに、「自分の理想だけを突きつけるアングロサクソン・タイプのプレ
ゼンテーションを強調しませんでした。」と書かれていますが、単に、PPTとか
を使って、相手に自分の主張を伝えると言った「狭義」の「プレゼン」ではなく
て、自分を相手に受け入れてもらうための手法全般についての本、と言う感じ
です。
特に印象的だったのが、相手をもてなすことにより、自分のパーソナリティ
を「プレゼン」するということです。
接待と言うと、お金をかけて「もてなす」ことが、相手への配慮だと考える人
が少なくないかもしれませんが、それは相手によっては食傷気味で、むしろうん
ざりしてしまって、逆効果となることもあるかもしれません。
そこで藤原さんが勧められているのが、自分のテリトリーに相手を引き込むこ
とで、自分を理解してもらって、受け入れてもらおうというものです。
例えば、自宅に招いたり、自分の行きつけの店に案内したりして、自分という
ものを理解してもらうことで、緊密な関係を築くきっかけにしてはどうか、とい
うことを紹介されています。
もちろん、いわゆる「プレゼン」についても取り上げられているし、今となっ
ては、割とポピュラーになりつつありますが、当時は斬新だっただろうなあ、と
思われる、名刺によるアピールや、個人HPの立ち上げや個人の「ロゴ」作成の
ススメ、年賀状でアピールする方法など、個人が自分を相手に「プレゼン」する
ということが、こんなにもいろんな手法があって、広がりがあるんだと感嘆させ
られますよ!