R&Iファンド大賞というファンドの表彰の等身部門で3年連続
大賞を受賞している、ひふみ投信のファンドマネジャーを勤め
られている藤野さんの本です。
日本人は「お金」に対して、あんまりいいイメージを持って
いない人が多くて、「清貧」みたいなことをもてはやす傾向に
ありますが、藤野さんによると、日本人ほど、お金が好きで、
ハゲタカで不真面目だとおっしゃいます。
え?と思うのですが、日本人は、お金がもたらすものよりも、
お金そのものが好きだということで、ちょっと意外な感じが
するのですが…
投資や消費をするよりも、貯金を好むところとか、とにかく
何でもかんでも安くで手に入れようとするところとか、言われ
てみればナットクせざるを得ないところがあります。
そういう日本人の、ある意味歪んだ「お金」に関する視点
が経済全体を歪めてしまっているんじゃないか、とおっしゃ
っておられるように感じます。
消費者がやたらと安いモノを求めるから、それを満たすため
に、下請けを叩くとか、いろんな偽装をするとか、元々日本人
が持っていたはずの、「真面目さ」を、企業が失ってしまって
いるんじゃないかと、いうことです。
それなりの価値がある、商品やサービスに対して、正当な
対価を支払い、そういう「真面目に」社会に貢献する企業に
対して、応援をしていくという意味を込めて、資金を提供する
という意味での「投資」を行うことが、健全な「お金」の流れ
を生み出すということのようです。
藤野さんの本を読むたびに、ひふみ投信で投資をしてみよう
かな、と思わせるような清らかさを感じさせられます。