テレビが伝えない憲法の話/木村草太

 

テレビが伝えない憲法の話 (PHP新書)

テレビが伝えない憲法の話 (PHP新書)

 

 

 「知の怪人」佐藤優さんの新進気鋭の論客との対談を集めた『右肩下がりの君たちへ (ぴあ書籍)』に登場し、市井レベルで法律論を展開することができると称賛されていた、憲法学者の木村さんの著書を手に取ってみました。

 ワタクシ自身法学部出身で、公務員試験の受験もしたので、多少憲法の知識もあるつもりだったのですが、この本で紹介されているような、そもそもなぜ憲法なるものが必要とされるようになったのか、また憲法の「機能」はどんなものなのか?といった、そもそも論について、それこそ「市井レベル」で誰にでもわかりやすく語ったモノを見た記憶がありません。

 多少ムリヤリやわらかい表現をしようとしているのかな、と思えるところも無きにしも非ずなのですが、こういう「意義」の部分に始まって、近年論争を巻き起こしている、9条を始めとした改憲の論議などについても語られます。

 そういうところから話を聞くと、「改憲」の論点も明確になりやすくて、日本国民すべからく手に取ってみてほしい、と思う本です。