バブル入社組の憂鬱/相原孝夫

 

バブル入社組の憂鬱 (日経プレミアシリーズ)

バブル入社組の憂鬱 (日経プレミアシリーズ)

 

 

 ワタクシ自身も、この本で取り上げる“バブル入社組”に該当するのですが、ワタクシはバブル末期の入社で、会社に入った頃にはバブルは弾けてしまっていて、経費使い放題みたいなオイシイ思いをしたワケではありませんが、それでも入社時にはかなりラクをさせてもらったクチです。

 ただ、この“バブル入社組”、オイシイ思いをしたのは会社に入った時と長くてもその後数年だけで、50代前後となる現在、思い描いたようなキャリアを辿ることはできずに、不遇の中鬱屈した想いを抱えている人が多いということです。

 というのも“バブル入社組”は、入社時の景気を反映してか、割とイケイケというか、当たって砕けろ的な思考を持つ傾向が強いようですが、その後経済が縮小する中で堅実な経営をしようとする会社の中で、次第に浮いた存在となり、その後の就職氷河期に少数精鋭で入社した有能な後輩たちに追い抜かれ、そういう有能な氷河期の後輩たちとの水と油ともいえる関係の中、会社の“お荷物”とまで言われるようになってしまいました。

 そんな中で今後どうやって生きて行けばいいか、と言うことなんですが、バブル期に植え付けられた“見栄っ張り”をかなぐり捨てて、コミュニケーション能力の高さを活かして、後輩を親身にサポートすることだということです。

 老い先短い会社人生ですが、何か一つでも役に立てることがあればと思いますが、ちょっと参考にしたいところです。