昨日紹介した本の続編です。
元々下重さん自身は本編で書き切ったという意識があり続編を書くことは想定しなかったようですが、あまりの反響の大きさと、“病”への“処方箋”を提供すべきなんじゃないかという読者の声に応えて続編を書くことを決意されたということです。
続編なんですが正編ほど悲痛な響きは無く、淡々としたトーンで語られます。
なぜ“家族”での確執が起こるのかということなんですが、多くの日本人は血縁がある人に対して過大な期待をする傾向が強く、その期待に沿ってくれない血縁者に対してかなりキビシイ態度を取ってしまうということがありがちだからのようです。
そこにはある程度の甘えがあり、血縁者であっても相手は一個の個人であり、それはそれで尊重しなくてはいけないということを忘れてはいけません。
欧米では自分の血縁の子供がいても孤児を養子に迎えることがフツーに行われているなど、血縁の無い人とも家族になることがよくあり、そういう場合血縁ゆえの甘えの態度は許されず、それぞれが個として家族と対峙することが求められるということで、プレーンな関係性が形成され易いみたいです。
だから血縁がある家族においても、ある一定のあきらめと相手への尊重が“家族という病”を克服する上で不可欠なんだということです。
ちょっとこういう風に一歩引いて考えると人間関係ラクになるのかもしれません。