ご自身がうつ病を罹患された時には『ビジネスマン「うつ」からの脱出』、お嬢さんが就活をされている時には、ご自身の人事部勤務経験も踏まえて『就活の勘違い』、そして人事部勤務の視点からの『人事部は見ている。』など、様々な視点でのヒット作をもつ楠木さんですが、ご自身のリタイア以降は『定年後』『定年後のお金』などのリタイア本でさらにヒット作を連発されていて、この本もその流れ中の1冊です。
リタイア本を出版されるようになる以前から楠木さんは、かなり多くのリタイヤ後の人たちを取材されてきたということなのですが、そんなご経験の中でみなさんがどのようにリタイア後の「居場所」を確保していっているかということと、そういう取材を集約した「居場所」確保のノウハウみたいなことを紹介されています。
昨日の佐藤さんのリタイア本である『還暦からの人生戦略』ではないですが、「コミュニティ」に居場所を求めるというのはやはり有効なようですが、リタイア後にパート的な仕事をする場合でも「アソシエーション」的な立ち位置ではなく、「コミュニティ」的に関わるようにすることで、意外とスムーズに入っていけるようですが、やはりそこは過去の自身のプライドとの付き合い方次第ではあるようです。
また同様に同級生との付き合いについて、この本で何度も強調されていますが、やはりココロが柔らかかったころの自分を知っている人たちのとの付き合いは、何とも言えない充実感があるようです。
コロナ禍のこともアリ、なかなか旧交を温めるということも難しい状況であり、そういうことが起因で内にこもってしまうリスクもあるようですが、そうならないためにも知り合いのサポートを得ながらZoomなんかを使えるようにするのも、よい取組になるかも知れません。