「繊細さん」の知恵袋/武田友紀

 

 

 ここ数年、HSP(Highly Sensitive Pesron)と言われるかなり繊細な人についてクローズアップされるようになっているようですが、この本はご自身もHSPだというHSPを専門とするカウンセラーの方が、ご自身がカウンセリングをされた方の経験談をまとめた、HSPの方々が少しでもラクになるようなヒントを集めた本です。

 

 HSPの方というのは、いろいろ細かいことに気づきやすいだけに、いろいろと先回りして考えすぎて、シンドくなってしまうことが多々あるということで、しかも割とマジメというか過度に責任感を感じやすい傾向が強いので、比較的、精神疾患に罹りやすいというリスクがあるようです。

 

 そういうリスクを現実にしないためにも、多少肩のチカラを抜いても、そんなに周りの人は気にしないもんなんだよ、ということを中心に語られていますが、あまり抱え込み過ぎずに周囲の人を頼るべきは頼り、自分ができなかったり苦手だったりすることについては、ちゃんと周りに訴えることで、精神疾患に陥るリスクは減ってくるということです。

 

 そういうこと自体、HSPの方々にとってはハードルが高い所はあるんでしょうけど、少しでも話しやすい人を見つけて、ラクになることが引いては周りの人のためになるという部分もあるようなので、少し引いた考え方をすることも大事なのかも知れません。