人生と勉強に効く学べるマンガ100冊/佐渡島庸平、里中満智子ほか

 

 

 ワタクシが子供のころは「マンガばっかり読んでないで、勉強でもしなさい!」なんてやられたモンですが、昨今『マンガ日本史』みたいにジャスト勉強モンみたいなヤツだけじゃなくても、昨今はヘタな小説なんかよりずっと深遠な学びのあるマンガがふんだんにあって、そんな中でかつて一世を風靡し、ご自身も持統天皇を題材とした『天上の虹』の作者である里中満智子さんらを選者として、100冊のマンガを紹介されています。

 

 歴史、社会、文学、芸術、スポーツなど11のジャンルに分けてそれぞれに該当するようなマンガを紹介されていて、ホントに広範な世界で”学べる”マンガがあることに改めて驚きます。

 

 直接勉強っぽいところで言うと『源氏物語』を題材とした大和和紀さんの『あさきゆめみし』を取り上げられていて、読んでいると『源氏物語』の世界観が強烈なイメージとともに定着して、テストに役立つという即物的ではありますが、ハマればメリットが大きいところですよね!?

 

 また学校の勉強だけじゃなくて、人生論的な学びとして「多様性」と題した章の中で聾者を題材とした『聲の形』を取り上げられていて、昨今よく取り沙汰されるLGBTQの問題なんかとも絡めたマイノリティの問題についての学びにつながることを示唆されています。

 

 割と、ある程度理解力が備わっていないと難しい内容のマンガが多く取り上げられているので、小学校高学年以上がターゲットになるのな!?という感じですが、昨今はむしろ積極的にマンガを読むことを勧めるべきだと、改めて認識させられた次第でした。