次のテクノロジーで世界はどう変わるのか/山本康正

 

 

 昨日に引き続きITネタですが、現時点でIT技術の進化がもたらす我々の周囲で起こりつつある変化を紹介した本です。

 

 この本の著者である山本さんはアメリカで金融機関やGoogleでの勤務を通して、テクノロジーの進化を目の当たりにされてきたということで、最新のテクノロジーがもたらす社会の変化を語るのに最もふさわしい存在だということのようで、現在大きな変化をもたらしつつあるテクノロジーとして、5G、クラウドビッグデータ、AIと併せて、今後大きな変化をもたらすであろうブロックチェーンについて語られています。

 

 今起こりつつある変化として、企業の業種という概念がかなり形骸化しつつあるということで、あらゆる企業がサービス業的な要素を増しつつあるということで、囲い込んだ顧客に対して、あらゆるサービスを提供するようなスタイルに変わりつつあるということと、経済学が、あくまで限られた情報を元にした「予測」であったものが、ビッグデータを基にすると、「今」起こりつつあることをリアルタイムに影響を分析できるようになってきているということで、その概念が根底から覆りつつあるようです。

 

 また、ビットコイン導入当初の混乱もあって、まだ日本ではそれほど普及が進んでいないブロックチェーンですが、アメリカなどでは既にかなり広まっているようで、日本でもその流れは不可避なようで、そうなると金融機関の存在意義がかなり形骸化されてしまうようです。

 

 書かれていること将来像自体、正直まだピンとこないほどのドラスティックな変化なのですが、かなり説得力のある「予言」で、これらのテクノロジーの凄まじい影響力に驚かされるばかりです…