泌尿器科医ママが伝えたいおちんちんの教科書/岡田百合香

 

 

 ご自身も男の子の子育てをされているという泌尿器科医の方が、男の子を育てるお母さん方に向けて書かれた小さい子供の「おちんちん」のケアについての本です。

 

 当然、お母さん方は自分にはないモノなので、どう扱っていいものか戸惑われるでしょうし、お父さん方にしてもそんな小さい頃の状態を覚えていることは少ないと思うので、アテになることは少ないようで、性器ということもあって正面切って題材となることも少ないことから、敬遠とは言わないまでもなかなか具体的なケアへの取組みが疎かになりかねないようです。

 

 ただ、それほど数が多くはないモノの、将来に関わる問題につながることも無いとは言えないことから、ちゃんとポイントは抑えておかないといけないということで、必要なトピックを端的に紹介されています。

 

 また、排尿に関わる器官でもあるので、不浄な印象を持つこともあるかも知れんませんが、妙に敬遠するとその子の自己肯定感に関わる事態にもなりかねないということで、実は尿は体液の中では感染とかそういったリスクの少ないモノだということを指摘されています。

 

 さらには性器としてのあつかいとしては以前このブログでも消化した『お母さん!学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!』で言及されていた「水着ゾーン」に類する概念として、「プライベートゾーン」ということで口と水着で隠れるパートの扱いについては早めに対応を教えておくべきことを強調されています。

 

 なにかと俗説に纏わる情報が多いジャンルだと思われるので、こういう風にプレーンに淡々と必要な情報を提供されているのは非常に意義があることだと思われますので、男の子の子育て中の親御さんは一読されると安心材料につながるところもあると思われるので、是非手に取ってもらいたいところです。