橋下徹の研究/百田尚樹

 

 

 いやー、色んな意味でスゴい本です…一冊まるまる百田氏と橋下氏のケンカをTwitterを介した収録したような内容で、こういうのを一冊の本として出版するんだ!?というのが単純にオドロキです。

 

 前半が橋下氏のロシアのウクライナ侵攻に関するTweetやメディアでの発言に関するギモンをさしはさまれていて、中国への仲介の期待について「中韓嫌い」の百田氏が警戒を示されるということと、人命のために多少の譲歩をしても即時停戦をすべきという橋下氏と国家の誇りみたいなものを損なうべきではないという百田氏という交わるところの少ない応酬で、ネット上ではありがちな論争ですが、そもそも元々お互いに遺恨を抱えていたようで、後半はその軋轢に至る過程を紹介されています。

 

 元々は共に食事をするほどの仲だったということなのですが、靖国問題についてのTweetの応酬で決定的に決裂をしたということで、その中でも橋下氏の中国に対するスタンスについての応酬があったようで、この本の中でもかなりの紙幅を割いて、橋下氏の中国への「入れ込み様」を指摘されて、その危険性について語られています。

 

 次第に橋下氏はテレビメディアでも百田氏に対して罵詈雑言に近い発言をしていたとこの本で言及されていて、それに対する応酬のひとつとしてのこの本の出版ということなのかも知れません…

 

 それにしてもお二方とも、理性では敵に回すとメンドクサい相手だとわかっていただろうに、それをドロ沼の論争になってしまったのは、お二方の負けず嫌いの性格故なのでしょうか!?