マンガでわかるコンプライアンス大全/遠藤研一郎、にしかわたく

 

 

 昨年は、BIG MOTORやジャニーズ事務所の不祥事など企業のコンプライアンスに関わる大きなスキャンダルが続発してコンプライアンスについて考えさせられることが多かったのですが、ジャニー喜多川氏の性犯罪はともかくとして、BIG MOTORの不祥事についても、きっと内部にいるとバランス感覚がマヒしてしまったのかもしれないと思えるフシもあって、あまりにコンプライアンスについて気にしておかないといけないことの範囲が広がり過ぎて、すべての事象について知識を仕入れていることは不可能となりつつはありますが、普段からそういうコンプライアンスについての感度を研ぎ澄ましておくことが、知らぬ間にコンプライアンスの地雷を踏むことを避けることができるんじゃないかということで、こういう本を手に取ってみました。

 

 この本では普段の会社での業務だけでなく、会社における人との関わりにおいて、知らず知らずやってしまいがちなコンプライアンス違反に関わる80の事例が紹介されていて、それはアカンでしょ!?と誰もがわかるものから、それダメなの!?とちょっと驚くものも含めて様々紹介されています。

 

 ハラスメントも、次から次へと増えていっていますし、かつては通用したとされるものでも、今や重大な違反となるモノも数多く含まれていますし、不要物の処理など高度な専門的な知識を要するモノもあるようです。

 

 BIG MOTORの過剰なノルマの押し付けのような事例ではないですが、特に追い込まれた状況でテンパった時に、これくらいはいいんじゃないか!?という悪魔の囁きに身を委ねたくなることもあるワケで、そういう時に「センサー」を働かせるという意味でも、時折こういうモノを会社の中で共有して、周囲の誰かが「それヤバいんちゃうの!?」と言える状態を作っておくことが重要なのかも知れません…