本書の執筆当時カリフォルニア大学バークレー校で教鞭をとられている環境経済学の方が語る「データ分析入門」です。
あくまでも「入門」で、外形的なところしか紹介されていないとは思うのですが、統計的な知識などが、ある程度前提的に語られているので、「入門」編とは言え、ワタクシを含めてまったくの門外漢が読み解くのはある程度ハードルは高めです。
昨今はICTの進化によりビッグデータの取り扱いも比較的容易になり、様々なデータを素材として扱えるようになってきてはいて、実は人によっては宝の山だったりするワケですが、いくら高級な食材であってもヘタな料理人にかかっては単なるゴミになるリスクがあるように、適切な分析がなければ何の役にも立たないということで、何らかの活用をする上でのデータ分析のお作法のサワリを紹介されています。
データをどのように見るかということについて、何らかの切り口が必要となってくるワケですが、活用の目的に合わせて様々な前提を付けた上で、こうなったらこうなる、これをしなければこうなる…みたいなシミュレーションみたいな、実際には起こっていないことも分析できるということです。
オバマ政権時のアメリカ政府では施行しようとしている政策について、この本で語られているような様々な分析を行い、その政策を志向した場合の効果を想定した上で、費用対効果があるとされたモノが実際に採用されているようですが、昨今の日本政府でそういうことはなさそうですし、アメリカ政府は別に選挙で選ばれたワケでもない公務員でもそういった説明責任を意識されているところが羨ましいところであり、前例や省益にしか政策判断の基準を持たない日本の官僚にツメのアカでも煎じてもらいたいところです。
