
- 作者: 藤田俊哉,杉山茂樹
- 出版社/メーカー: 実業之日本社
- 発売日: 2012/10/18
- メディア: 単行本
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先頃引退された、元日本代表MF藤田俊哉氏と人気サッカーライター杉山茂樹氏
が交互に、日本のMFについて語ります。
杉山さんがヨーロッパサッカーのトレンドからみた日本のMFを語り、藤田さん
がプレーヤーの立場からMFを語るといった形になっています。
近年のトレンドでは、攻撃的MFの「アタッカー」化が顕著ですが、日本では
このトレンドに乗り切れていない、と言います。
ヨーロッパでは、2000年あたりから、この傾向が顕著になっていて、ゲーム
メイクは3列目の選手が担うようになって、2列目のMFはアタッカーとしての
正確が強くなってきているということ(究極の状態がいわゆるゼロトップなんだ
そうです)ですが、未だに日本では、2列目のトップ下が“司令塔”とされており
「遅れ」を指摘されています。
そんななかで、2000年前後に全盛期を迎えたジュビロは、突然変異のごとく、
3列目の名波、ドゥンガがゲームメイクをして、2列目の藤田がアタッカーとして
振舞う、稀有なチームだったということです。
そういうトレンドについて、藤田氏は、「適性の問題」と受け流しますが、
そういうタレントを日本代表で中途半端にしか活用できなかった状況を杉山氏は
嘆きます。
でも、ようやく近年になって、香川、乾、岡崎といったFW的な2列目の選手を
多く排出しており、そういう意味では、欧州のトレンドに追いつきつつあるのかも
知れません。
でも、今日のメキシコ戦を見てても感じたのですが、より点を取れなくなるん
じゃないかと心配するのはワタクシだけでしょうか…