- 作者: 生島淳
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2012/11/09
- メディア: 新書
- クリック: 3回
- この商品を含むブログ (3件) を見る
先日紹介した、『箱根駅伝 (幻冬舎新書)』の続編です。
続編なんですが、前著と決定的に箱根駅伝を取り巻く状況が変わって
しまいました。
箱根駅伝が生んだ最大のスター、と著者の生島さんがおっしゃる、
柏原竜二が卒業してしまって、東洋大学だけでなくライバル校としても
決定的に戦略が異なってくることが想定され、「柏原以後」の箱根駅伝
がこの本のメインテーマのようです。
少子化の中、箱根駅伝が大学経営にもたらす影響について、前著で
取り上げられていましたが、この本では、大学が全体としてどういう風
に取り組んでいく必要があるのか、について詳しく取り上げられています。
ただ単に、いい選手、いい指導者がいるだけで勝てる時代ではなくなっ
ており、インフラ面や大学そのものの「格」などさまざまな要素が絡み
合って、箱根駅伝での競争力に関わってくるということで、気が遠くなる
思いがします。
また、日本のマラソン界の強化と箱根駅伝とのリンクについても、取り
上げられているのですが、そもそも著者の生島さんは、以前、
『駅伝がマラソンをダメにした (光文社新書)』という本を上梓されているのですが、
その状況の変化として、マラソンにおいてスプリント能力が求められる
要素が大きくなってきており、逆に箱根の距離で、長距離でのスプリント
能力を磨くことで、強化につながっていくのではないか、ということでした。
ちょっと、来年はどっぷり箱根に浸かってしまいそうです。(笑)