中野信子のこども脳科学

 

 

 このブログでも著書を多く紹介している脳科学者の中野信子先生が子ども向けの著書を手掛けられていると知って手に取ってみました。

 

 サブタイトルが『「イヤな気持ち」をエネルギーに変える!』となっていることもあって、「こども脳科学」というのは何かと悩みが多くなってくる小学校高学年~中学1、2年生位をターゲットにしていると思われるのですが、小学校も高学年くらいになると、何かモヤモヤした気分抱えがちになってくるでしょうし、まだ「悩み方」みたいなものを身につけていない可能性もあるので、コジらせてしまうと大ごとになり兼ねないので、こういう年代向けにこういう自己啓発的な本を提供するというのは、個人的にはスゴく意義があることなんじゃないかと思います。

 

 サブタイトルにもあるように「悩みごと」というのは必ずしも「困りごと」であるとは限らず、そこで考えることによって成長のタネともなりうるモノだったりするのですが、イジメられたり、周囲にコンプレックスを感じたりと、親や教師などからみると「あるある」な悩みであっても本人にとって「軽い」モノだとは限らないワケで、そういう「誰にも話せない」という袋小路に入り込んでしまった場合に、こういうヒントがあるというのは心強いかもしれません。

 

 また、あらかじめこういう本を読んでおいて、アタマの片隅に何かあった時の「処方箋」みたいなモノを持っておくことが、袋小路に入り込んでしまうことの予防にもなるかも知れませんし、特に何かあったら周囲のオトナを頼るということも選択肢として持っておいてもらうようにすることが、まさかの悲劇を避けることにもなりそうなので、こういう啓蒙がもっと一般的になって行けばいいなぁ、と深く出版の意義を感じた次第でした。