学校に居場所がないと感じる人のための未来が変わる勉強法/安田祐輔

 

 

 ご自身も不登校、引きこもりを経験して、現在不登校や引きこもりの学生が大学を目指した学習を支援する個別指導の進学塾を主宰されている方が語られる、大学進学に向けた学習のススメです。

 

 不登校になった人の体験談を何かで読んだ時に、不登校になった時点で「人生詰んだ」みたいに感じる人が少なくないということで、ただでさえツラい状況であるにも関わらず、そういう感覚に苛まれて、自らより深い”沼”にハマり込んでしまうことも少なからずあるということですが、ただ単に周囲との折り合いがウマく行かなかっただけで、自殺するほどツラいんであれば迷うことなくそこから逃げるべきだと思うのですが、そういう追い詰められた場面から「逃げた」ことに過度の呵責を感じてしまうようです。

 

 そういった”沼”から抜け出すためのひとつのキッカケとして大学を目指すことをススめられているワケですが、一旦引きこもってしまうとなかなかサイド学習に取組むことはカンタンではないということですが、それでもいろいと工夫しをして行くことでそれは不可能なことでは無いということで、そのためのヒントをいろいろと提供されています。

 

 最も大事なのが「自己との対話」で、”こうあるべきだ”というイメージは一旦置いておいて、自分に今何ができるのかということを見極めて、それを着実にこなすことで、徐々にできることを増やしていくという取組ができることが多いということです。

 

 例えば、朝起きることができないんだったら勉強する時間を夜でもいいじゃないか!?ということで、できることを少しずつ増やすことで大学への合格も決してムリではないということです。

 

 大学だといろんなバックグラウンドの人がいて、きっと自分と合う人もいるはずで、理解の無い教師やイジメた同級生に人生を台無しにされたままでいるのではなく、一発逆転ではないですが、自分らしい生き方を取り戻すためにも、そういう境遇にいる人たちには是非是非是非、手に取ってできればこの本のススめているようなことを試してもらいたいものです。