しつこい不安が消えてなくなる本/上野清香

 

 

 最近クローズアップされるようになってきた繊細な感覚を持つ人たちHSP(Highly Sensitive Person)の中でも、子育て中のママでHSPの人を対象にした本です。

 

 この本の著者である上野さんがご主人の歯科クリニックで歯科衛生士をしながら、いろんな悩み相談を受けているということなのですが、個人もHSPで、相談を受けている中にもHSPに該当するような人が居られるということで、HSPのカウンセラーとしても活動されているということです。

 

 HSPという概念がクローズアップされるようになったのは1990年代以降ということでごく最近のことで、それ以前はHSPの人自身が適応障害的な疾患なんじゃないかという受け止め方もあったようですが、あくまでも性格的な特性だということもあって、かなり対応策も普及しつつあるようです。

 

 特に自分がHSPだということを認識することでかなり救われることが多いようで、ついつい自分に負荷をかけすぎるという傾向を知ることで、そこに気を付けて意識して”抜く”タイミングをつけるようになることで、煮詰まる状況を軽減することができるということです。

 

 かなり完璧主義的な傾向が強く、周囲のことで気になることが平均的な人と比べて格段に多いことから、かなり精神的にツラい状況に陥るケースが多いようですが、それだけに細やかな対応が可能な側面もあり、メンタル的な問題とならないように気を付けることで貴重な人材となる可能性も高いようで、こういう本を参考にするとか、早めに専門家にかかってでも、うまく折り合いをつけて才能を活かしてもらいたいモノです。