行動医学の観点から、パワハラがそもそもどういうモノなのか、どういう人がパワハラをするのか、どういう環境でパワハラが起こりやすいのかを紐解き、自身がパワハラをしないようにするにはどういうことに気を付ければいいのかについて語られた本です。
パワハラって、受けた側がそう思えばパワハラに認定されてしまうので、最近はついつい当たらず触らずみたいな感じになってしまいがちですが、でもこの本の中で、実はそういう部下に対する無関心的な態度を持つ人が多くなると逆にパワハラを生じやすくする土壌になるという、個人的には割とショッキングな実情が紹介されていたりもします。
特に、かなり上の階層の人が当たらず触らずになってしまうと、その部下が多くの人がイメージする典型的なパワハラ体質の暴君キャラだったりすると、より見て見ぬふりが助長されるということで、最悪の組合せなんだそうです。
結局は如何に部下の成長を促すかということを真剣に考えて、寄り添って、物足りないところがあれば、諭すように教えるというかなりメンドクサいことを強いられるということのようで、上司たるには、ある意味悟りが必要なんじゃないかとすら思えますが、そんな時代に部下を持つ立場じゃなくてよかった…と思えて仕方がありません(笑)