「山上徹也」とは何者だったのか/鈴木エイト

 

 

 旧統一教会についての報道で一躍注目を浴びたジャーナリストの鈴木エイトさんが安倍元首相を襲撃した山上徹也被告の凶行に至った動機について迫った本です。

 

 エイトさんは山上被告と凶行前にビミョーなニアミスがあったということで、エイトさん自身凶行を止められなかったのかという自責の念があるということで、一切の接見を断っているという山上被告との直接の対話は果たしていないモノの、担当弁護士に託した書簡についての山上被告の感想や質問の回答を聞くということで間接的に動機を探られたということです。

 

 元々、エイトさんが安倍元首相と旧統一教会の関りを追った唯一のジャーナリストだったということもあり、山上被告はエイトさんのSNSや記事を追っていたようで、事件後SNSへの書き込みに気付いたということもあったようです。

 

 そもそも山上被告が安倍元首相を襲撃のターゲットに決めたこと自体、エイトさんの報道を読んでいたからだと思えるフシがあったということで、かつ安倍元首相が開き直ったかのように旧統一教会にビデオメッセージを寄せたことが決定打となったと確信されているようで、そういった推察を山上被告にもぶつけられたようですが、直接的な正否の反応はなかったようです。

 

 エイトさんは今後も山上被告へのアプローチを継続し、動機の解明に向けた取り組みをされると宣言されており、山上被告の動機追及ひいては自民党政権との癒着について解明を進めていって欲しいモノです。