メディアでもおなじみのエコノミストの森永さんが、財務省の宗教がかった影響力について語られた本です。
先日、経産官僚の中野剛志さんが財政政策を批判的に論評した『目からウロコが落ちる奇跡の経済教室【基礎知識編】』を紹介しましたが、森永さんがこの本で語られていることの理論的な背景は中野さんのおっしゃることに近くて、貨幣の発行権がある主体はいくら借金をしても基本的には問題にならないという考え方で、プライマリーバランスの実現事態にあまり意味はなく、デフレ時などにはむしろ害悪になり、積極的に座性支出をすることで、デフレ状態を脱却することが本来、財政政策としてすべきことだということです。
にも拘わらず、デフレの真っただ中でも財務省は財政均衡を金科玉条のごとく布教し、カネの出元という影響力を振りかざして、布教活動の余念がないということです。
特に信念のない政治家にとっては、それっぽく見せる手立てをおぜん立てして自らの信条を実現させるということで、理念のないどこかの首相はすっかりザイム真理教のポチとなり下がっているということです。
自らの信条に批判的なモノには、首相といえど容赦なく、森友事件は実は、財務省の意向に、ことあるごとに逸脱する安倍元首相をハメようとしたのではないか!?とこの本では指摘されています。
それでも自分たちの逃げ道はキチンと整えてあって、日本国民は、少子高齢化でジリ貧になってもなお、プライマリーバランスを信奉するザイム真理教の亡国の被害者となってしまうのでしょうか…