10代から知っておきたいあなたを丸めこむ「ずるい言葉」/貴戸理恵

 

 

 以前、『10代から知っておきたい女性を閉じ込める「ずるい言葉」』を紹介しましたが、そのシリーズ物の1冊のようで、今回は女性に限らず若いうちから意識しておくべき「ずるい言葉」について、ケーススタディ的に紹介されています。

 

 そういう「ずるい言葉」というのは「同調圧力」の表れとして発せられることが多い様で、冒頭で「空気を読む」ことが過度に求められる中で、その弊害について警告を発せられています。

 

 友達だからとか、みんながそう言ってるからとかといって、同じ行動を強いるというカタチで現れることが多いんでしょうけど、その「行動」にはイジメだったり、不法行為だったりすることもあるということで、そこまでいかないことであっても、気が進まないことはちゃんと断ることで、モヤモヤした気分を避けることができるでしょうし、そんなことで友達じゃなくなるんだったら、そんな友達はサッサと切ればいい…というのがこの本のスタンスではあるのですが、なかなか高校生ぐらいまでの年代の人たちからすると、孤独を恐れずに…というのはなかなかハードルが高い気もします。

 

 ただ、周囲に言われるままに流されるというのも、自分を見失うというリスクもあるワケで、そういうことを意識した上で、同調するのか断るのかを見極めるということは、アタマのどこかに置いておかないとなぁ、とは思います。