女系図で見る驚きの日本史/大塚ひかり

 

女系図でみる驚きの日本史 (新潮新書)

女系図でみる驚きの日本史 (新潮新書)

 

 

 昨日は“性”をテーマにした本を取り上げたのにあまりエロくないという肩透かしを食らったのに、今日は日本史の本なのに読んでいくと異様にエロいという…

 女性宮家が議論に上るようになってから、女性の歴史における役割を取り上げた本が数多く出版されるようになってきていますが、この本は女性の出自を中心とした家系図を作ってみると、結構隠されていた歴史の“事実”が浮かび上がってきたということです。

 “エロい”というのは主に平安時代で、ほとんどフリーセックス状態で、男女とも既婚者だろうがナンだろうがとっかえひっかえヤリまくってて、親子が穴兄弟だったなんてことが、天皇家においても発生していて、結構フツーの出来事だというからオドロキです。

 ということでこのころは女性も隠然たる発言力があったようで、天皇家のみならず貴族階級でも相続において、男性側の立場はモチロン、誰が生んだかということも、その子の地位にかなり重要な影響を及ぼしたということです。

 その女性の地位が決定的に低下したのは、以前取り上げた本でも触れられていたんですが、徳川家康が『吾妻鏡』の愛読者で、北条家が鎌倉将軍家に及ぼした影響や豊臣政権における淀殿の例などに鑑み、外戚が権勢をふるうことの弊害を防ぐための制度設計を行ったためだということです。
 
 歴史がキライな女子が多いようですが、こういう
ことを歴史教育に取り入れたら、ゴシップ好きのオ
バちゃん予備軍である彼女らの歴史への興味がグッ
と高まるんじゃないかと思うのですが…