ちょっとしたことでうまくいく発達障害の人が会社の人間関係で困らないための本/對馬陽一郎、安尾真美

 

 

 『精神科医が教えるストレスフリー超大全』で紹介された参考図書で「発達障害かもしれないと思ったら」というセクションで紹介されているモノを手に取ってみました。

 

 以前、『ケーキの切れない非行少年たち』を紹介した時に、ワタクシ自身が”発達障害”とレッテルを張りがちな風潮に疑問を感じていたことを紹介したのですが、やっぱりこの本を読んでみても、”発達障害”があるんならちゃんとそれに応じた対応を考えることの重要性を改めて痛感しました。

 

 ”発達障害”と一口に言ってみても、ADHD/ADD(注意欠陥・多動性障害)、ASD自閉スペクトラム症)、LD(学習障害)と様々な類型があり、この本ではそれぞれの類型によってありがちなことへの対策を紹介されています。

 

 特に日本企業は「空気を読む」ことを強要する傾向が強く、ADHD/ADDにしてもASDにしても、そういう対応をニガテとすることが多いため、かなり働きにくいところがあるはずだと感じます。

 

 特に顧客や同僚とのやり取りの際に、パッと見、突飛な行動をしてしまうことがあるため、一度そういうところを見てしまうと、上司にとっては、なかなかその人を同じシチュエーションに置くことに躊躇してしまいかねないところです。

 

 そのために、会社生活のあらゆる側面において、準備しておくべきことと詳細の内容を紹介されているのですが、どういうスーツや靴、時計をすべきかというところにまで言及されていることにオドロキます。

 

 自身や家族が発達障害ではなくても、同僚や部下にそれっぽい人がいる場合とかのために、一読しておく価値があるかも知れません。

 

 それにしても、発達障害ということで一応”障害”とは言いながらも、それ以外のところでは目覚ましい能力を発揮することも少なくないようですし、そういう人に有効に活躍してもらうためにも、こういうことへの理解を進めていく必要があるんでしょうね!?