本は3冊同時に読みなさい/佐藤優

 

本は3冊同時に読みなさい

 

  ”知の怪人”佐藤優が書評を通して、ご自身のお考えを伝えるといったコンセプトで執筆された本です。

 

 基本的にこの本は読書から何らかの教訓というか、成果を得るための読書をする人をターゲットとされているようで、佐藤さん自身が情報収集等で読書をする場合に、同一のテーマについての本を奇数冊読むようにされていたということです。

 

 というのも、概ねコンセンサスが形成されているテーマを除けば、何らかの意見能相違がみられるはずで、そういう場合例えば4冊の本を読んで2対2となった場合判断に悩むということがあるようです。

 

 ということで、この本ではあるテーマについて読むべき本の選び方の参考となるようなチョイスを紹介されると共に、紹介した本からそのテーマについて紹介した本からどういう教訓を抽出するかといったことの実践的な方法論を紹介されています。

 

 ただ、この本で選ばれているテーマが、「日本を取り巻く情勢を知る本」とか「人間理解を深める」といった、ある程度の普遍的なテーマに従って、推薦図書をチョイスされていることもあって、必ずしも現時点で自分が直面している課題の解決に直結したモノというワケには行かないのですが、普段からこういう姿勢で読書をしていると、何か差し迫った課題が発生した場合に、どういう本を選んで、どういう読み方をすればいいのかという、大きなヒントになるのではないかと思います。