あぶない家計簿/横山光昭

 

 

 ”家計再建コンサルタント”として数多くの家計を立て直してきた横山さんの家計再建本なのですが、これまで『年収200万円からの貯金生活宣言』など、割と貧困層の家計再建に関する著書が多かった気がするのですが、この本では世帯年収800万円以上のいわゆる”中の上”の層の家計崩壊を中心に語られています。

 

 世帯年収800万円以上で毎月赤字とか、貯蓄ゼロとかっていうとはかなり意外な気がしますが、家計再建に携わるファイナンシャルプランナーによると、こういう層が財政危機に陥りやすいというのはコンセンサスが出来上がっているそうです。

 

 というのも、一見家計に余裕があるように見えるだけに子どもの教育に惜しみなくつぎ込んだり、食の安全などのこだわりや趣味への出費を惜しまないことがあり、そういうモノが積み重なって、気が付くと赤字になっているということが多々あるようです。

 

 しかも、特にダブルインカムの家庭で夫婦別会計になっているところで顕著なようですが、家計の全体像を把握していない場合に、赤字に陥ることが多いようで、多少年収は多くても家計の全体像をキッチリ把握していないと、カンタンに財政危機に陥るようです。

 

 ということで、よく横山さんの著書で言われているように、家計の見える化を行うことが重要で、どれだけの出費があるのかをキッチリ把握した上で、固定費を中心に削減を図っていくことで、元々収入が多いだけに、ある程度カンタンに家計の再建を図れる場合が多いようです。

 

 ちょっとおカネを持っているからと言って油断をするとヤバいみたいなんで、しっかりとウォッチを怠らないようにしましょう!