がんばらない勇気/ひろゆき

 

 

 ここ数年、若い層を中心にカリスマ的な人気を誇る論客であるひろゆきさんが、今後のシュリンクして行く日本社会の中で、それでもシアワセにサバイバルしていくための心得を説かれたモノです。

 

 ごく一部の日本礼賛主義者を除けば、最近は最早日本はトップレベルの経済大国ではなくなってきていることを意識せざるを得なくなっていることに気が付いていると思いますが、ひろゆきさんはこういうトレンドはまだまだ継続して行き、いわゆる先進国の枠組みからも外れてしまうことを予想されていて、昨今でもすでに散発しているような拡大自殺的な無差別殺人だったり、犯罪の蔓延なども拡大して行くリスクが高いとおっしゃいます。

 

 そんな中でシアワセに生き抜いていくために、これまで多くの日本人が抱いていた、経済的な充実と人生のシアワセを同一視することを止めるべきことを提唱されています。

 

 そういうと諦念的な発想につながりがちですが、必ずしも最近はいろんなことを諦めることなく、しかもそんなに経済的に恵まれていなくても欲望を満たす手段は、ある程度充実していることを指摘されていて、Netflixなどのサブスクのサービスなどを活用して言うことで、賢く生活を充実させていく手段を提唱されています。

 

 また、個人としてより長期にわたり他者との差別化が可能な仕事を自分の能力の中から選ぶように促すと同時に、社会全体として経済的な葛藤によって才能を埋もれさせることを避けるといった意味合いでのベーシックインカムの導入を提唱しているのが印象的です。

 

 救済的な意味合いでベーシックインカムの導入を提唱している論説は何度も目にしましたが、経済的な後顧の憂いを軽減することで、細部への異常なまでのこだわりなどの日本人特有の尖った人材を見出すといった意味合いでの提唱をされているのは斬新で、国家再生という意味合いでは議論の価値がある論点だとは思うのですが、国会議員の皆さま、如何でしょうか!?