50代からの「確実な」お金の貯め方、増やし方教えてください/浅田里花

 

 

 ありがちなリタイア後に備えたおカネの本で、多少アオり気味のタイトルではありますが、中身はかなり「確実な」モノとなっているように感じました。

 

 というのも、「増やし方」とタイトルにはありますが、この本のメインテーマは「貯め方」に寄っている気がしますし、むしろ「貯め方」というよりも、如何にしておカネを使わないで置いておこうかということが隠しテーマのように感じます。

 

 2019年に金融庁が投資を促す意図で、老後の費用が平均的に見て2000万円不足するとした「事件」以降、こういう不安を解消する(煽る!?)本が続出していますが、結局は自分に合ったおカネのやりくりは自分にしかわからないワケで、この本では徹頭徹尾、将来のおカネの推移を「見える化」することを強調されています。

 

 入り金と出金を徹底的に、可能な限り詳細に挙げて行って、特に出金についてはさらに優先順位付けをして、想定している入り金だったらここまでする、減るようだとこれを諦める、増えるようだとこれもやる、といった感じで優先順位付けをすることで、一定の想定をして、まずは安心感を得て、さらには節税など確実に入り金を増やせる方策を模索し、さらに働き続けることで増える入り金を考え、投資はそのあとでもいいんじゃない!?という感じですが、こういう考え方だと、入り金を増やすのにもモチベーションが高まりそうですよね!?

 

 ワタクシ自身も、50歳代に突入した時期に会社でマネープランみたいな研修を受けさせられて、その時は80歳位まででしたがおカネがマイナスになる時期というのを認識して、多少不安が払拭された記憶があるので、マネープランは是非この本に倣って作ってみることをおススメします。