「すごい販促ツール」のつくり方/増澤美沙緒

 

 

 小売店などの販促支援をされている「すごはん」を経営されている方が紹介する「売れる販促ツール」についての本です。

 

 この本がスゴイのは、「販促ツール」というのは単純にPOPを作ったりするだけではなく、お客さんに自社の商品を見つけてもらって、興味を持ってもらい、お店に来てもらって、買ってもらった上で、リピーターになってもらって、口コミを広めてもらうというプロセスまでをデザインして、それぞれを有機的に連携させているところです。

 

 しかもそれぞれの段階に、見つけてもらうためのポスティングチラシやカンバン、興味を持ってもらうためのブログやパンフレット、お店に入ってもらうためのブラックボード、買ってもらうためのPOPなど相応しいツールを提唱されていて、かなりシナリオが有機的につながっている印象です。

 

 さらにはそれぞれのポイントを、経営者の側も消費者の立場となることがあるワケで、その時に感じたことをメモして蓄積しておいて、自分が販促をする時にそのことを活用するということをススメられていて、やたらと商品そのものをアピールするのではなく、お客さんの困りごとの解決やお客さんが意識していなかった要望を満たすようなアピールをすることで、その時に商品が売れるだけではなく、長期的にリピート客になってくれる確率が上がるようです。

 

 そういうとなかなか取り組みにくそうなイメージがありますが、そういうシナリオの練り上げ方や個別のツールの作り方も丁寧に紹介されていますので、販促に悩まれている方は一度手に取られては如何でしょうか!?