はじめてのクラシック音楽/許光俊

 

 

 ワタクシの音楽の趣味というのはかなり節操がなくて、ジャズと古めのロックが興味の中心を成しているモノの、アイドルや演歌なども楽しんでいるのですが、クラシックだけは何度か聴こうとしたことはあったのですが、そのたびに跳ね返されてきた次第です。

 

 ということで、この本を手に取ってみたのですが、「はじめてのクラシック音楽」といいながら、ビミョーにマニアックな内容で、入門書にありがちな歴史や体系化みたいなモノにはあんまり触れられていないのですが、逆にそのことが取っ付きをよくしているような気がします。

 

 逆に、「聴く」ことへのフックみたいなモノはハンパなくて、リュリとかラモーなんて名前も聞いたことのない作曲家とベートーヴェンモーツァルトなどの超有名な作曲家を同列に扱っているところなどが入門書としてはオドロキですが、でもそういう作曲家の中にもちょっと聞いてみようかな!?と思わせる著者の筆力はオドロキです。

 

 この本を読みながら、最近入ったサブスクで曲を探して聞いてみたりしましたが、そういうところからちょっとずつ聴いてみて、いずれはコンサート参戦を目指して、ちょっとずつ愉しんでみたいと思わせる秀逸な内容でしたので、クラシック音楽に興味はあるけど、なんとなくとっつきにくさを感じている人は、一度手に取ってみてもらいたいところです。