夢と金/西野亮廣

 

 

 最早、芸人というよりも起業家としての顔の方がメインになったんじゃないかと思える西野亮廣さんがマネタイズの方策について語られます。

 

 よく、「夢みたいなことばっかり言っていないで、地に足をつけて考えろ!」みたいなことを言われて真っ当に就職する…みたいなことを言われて、「夢」と「金」が対立概念みたいに言われることがありますが、冒頭で西野さんは「金」がなくなった時点で「夢」は消える、とおっしゃっておられて、「金」は「夢」を叶える上での不可欠な存在として位置づけて、如何にして自分の持っているリソースをおカネにしていくかということについて語られます。

 

 日本では、近年まで工業立国で経済的な繁栄を享受してきたということもあって、「機能」におカネを払うという意識が、特に供給側に強かったということを指摘されているのですが、「機能」におカネを払ってもらうということについて、如何に高度な「品質」を備えていても、それがある程度以上になると、最早それ以上のモノを兼ね備えても、追加でおカネを支払ってくれる人が少なくなることを指摘されています。

 

 それがその人にとっての「意味」におカネを払ってもらえるように仕向けることで、それこそ富裕層にとっては無限におカネを払ってもらえるようにもなるポテンシャルがあるということです。

 

 最近でこそ、欧州サッカーのビッグクラブが来日した際の試合で、何百万何千万という超プレミアムチケットを販売するということが見られるようになりましたが、日本人はかなりそういうマネタイズが苦手だということで、如何に「意味」におカネを払ってもらうかについて紹介されているのですが、最近よく言われるようになったコト消費やストーリーブランディングに近いイメージのように感じました。

 

 そういう「意味」をマネタイズするのに相性のいい仮想通貨的なモノとしてNFTについても紹介されていて、いちいち換金しなくても「意味」そのものに貨幣的な意味づけをするということですが、なかなかその辺まで来るとついていけなくなりますが、なかなか夢のあるハナシやなぁ…という気はします。