おっさん社会が生きづらい/小島慶子

 

 

 元TBSアナウンサーで、最近は著作も多い小島さんが「おっさん社会」について語られます。

 

 「おっさん社会」というと、主に会社での男性至上主義的な組織の弊害を語られることが多いですが、この本では会社でのことに限らず、日本社会全般に蔓延る「おっさん」的な思考の弊害について語られます。

 

 ただ、「おっさん」と言いながら、必ずしもそういう思考を持っているのは中高年の男性だけではないということで、ご自身もご主人が無職になった際に、「誰のおかげて食えてると思ってるの!?」的な思考がアタマをもたげて、自身の「おっさん」的な要素にショックを受けたことを告白されています。

 

 そういう風潮って、戦後高度経済成長期の専業主婦家庭がベースになって形成された側面が強いので、昨今共働きになって、ダンナ様も積極的に子育てや家事に参画するようになって多少払拭されてきつつあるんじゃないかとは思うのですが、それでもまだ社会でチカラを持つのは、中高年のバリバリの「おっさん」思考も持ち主がハバを利かせているということで、既得権益的にそういう考え方を振りかざしているというのは否めないワケですが、次第に男性であっても若い層には支持されなくなりつつあり、若い男性もそういう「おっさん」的思考の被害者となっていることもあって、個人的には払しょくされるのも時間の問題のような気もするワケですが、被害者としては一刻でも早く払しょくしたいと思うのもまた理解できます…

 

 まあ、日本社会も段々と、風通しが良くなっていくことを期待しつつ…

 そういう思考って、やはり