50歳の分岐点/和田秀樹

 

 

 『80歳の壁』以降、怒涛の勢いでシルバー本を出版している和田センセイですが、その原点ともいえる本が再販されたので、手に取ってみました。

 

 元々、2013年に『思秋期の生き方』というタイトルで出版されたということなのですが、その後のオトナとしての生き方を模索する「思春期」に対し、老後の生き方に想いを致すことを勧めるということで「思秋期」というコトバを提唱されたようです。

 

 書かれている内容は、その後『80歳の壁』以降、一連の著書で繰り返し語られていることと、ほぼほぼブレがなくて、高血圧やダイエットなど、ヘタにガマンして数値のツジツマを合わせようとするよりも、思うがままにストレスを減らして生きる方が充実したリタイア後の人生を送れるのではないか、ということを勧められています。

 

 ただ、50歳代という衰えを実感し始める年代ということもあって、弱気が出てきて、イッキに活動量を減らしてしまって、グンと老けてしまうことあるようで、そういうことに気を付けるべきで、ムリのない範囲で積極性を維持しようということを勧められています。

 

 あまり『80歳の壁』以降の著書と違って、積極的に恋愛をするというところが特徴的で、あまりハメを外すのは問題とはいいながら、老化に対する恋愛の効用をかなり強調されています。

 

 ワタクシも50歳代半ばとなって、それなりに活動量は維持してきたつもりなのですが、コロナ禍で単身赴任を解除して、ほぼほぼ在宅勤務になって以降、やはりどうしても活動量が減少しつつあり、恋愛のところはともかくとして、せっきょき的な姿勢というのは見習っていきたいモノです。